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AD-AS分析と物価水準

経済学・経済政策需要・供給ショックによる産出量と物価の動きを読む

要点

AD-AS分析は、経済全体の財・サービスに対する総需要ADと総供給ASから、物価水準Pと実質GDPであるYの均衡を説明する枠組みです。AD曲線は、物価水準の低下が実質貨幣残高の増加や利子率低下などを通じて需要を増やすため右下がりです。短期総供給SRAS曲線は賃金や一部価格の調整が遅いため通常は右上がりで、長期総供給LRAS曲線は潜在GDPの水準で垂直に描かれます。

均衡条件はAD=ASです。財政拡大や金融緩和、民間支出の増加はADを右へ動かし、短期にはYとPをともに上げます。原材料価格の上昇など生産費を押し上げる変化はSRASを左へ動かし、Yを減らしてPを上げます。生産性向上や投入価格低下はSRASを右へ動かします。

試験では、原因が需要側か供給側かを特定し、曲線のシフトと物価・産出量の方向を組み合わせます。需要減少は不況と物価低下、負の供給ショックは景気後退と物価上昇が同時に起こるスタグフレーションにつながります。長期には賃金調整により産出量が潜在GDPへ戻る点も、短期との比較で問われます。

試験で問われるポイント

確認問題

他の条件を一定として、輸入原油価格が大幅に上昇し、国内企業の生産費が広く増加した。このとき短期のAD-AS分析が示す変化として最も適切なものはどれか。

正解: ウ
原油価格上昇は企業の限界費用を押し上げる負の供給ショックであり、短期AS曲線を左へ移す。その結果、物価水準は上昇し、実質GDPは減少するのでウが正しい。アとイは総需要が動く場合の説明だが、設問は生産費の変化である。エは生産費低下や生産性向上など、正の供給ショックの場合である。

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