財務・会計簡便な投資評価法の長所と限界を知る
回収期間法は、投資額を何年で回収できるかを基準に投資案を評価する方法です。年間キャッシュフローが一定なら、初期投資額を年間キャッシュフローで割ります。一定でない場合は、各年のキャッシュフローを累積し、投資額に達する時点を求めます。計算が簡単で流動性やリスクの初期判断に使いやすい一方、回収後のキャッシュフローを無視します。
会計的利益率法(ARR)は、投資から得られる平均会計利益を平均投資額などで割り、会計上の収益性を評価する方法です。キャッシュフローではなく利益を使うため、減価償却方法や会計処理の影響を受けます。投資額に初期投資額を使う場合と平均投資額を使う場合があるため、試験では問題文の定義を優先します。
診断士試験では、NPV法やIRR法との比較がよく問われます。回収期間法とARRは簡便ですが、貨幣の時間価値を通常考慮しません。回収期間法は短期回収を重視するため、長期に大きな収益を生む案を過小評価することがあります。ARRは会計利益を使うため、実際の資金創出力を直接示しません。投資判断では、これらを補助的に使い、企業価値への影響はNPVで確認するのが基本です。
初期投資額が300万円で、第1期末から毎年90万円のキャッシュフローが見込まれる投資案がある。単純回収期間として最も適切なものはどれか。
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