第1問 / 10 ・ 加重平均資本コスト(WACC)
負債の時価が4,000万円、株主資本の時価が6,000万円、負債コストが5%、株主資本コストが10%、実効税率が30%である。WACCとして最も適切なものはどれか。
正解: ウ — 税引後負債コストは5%×(1-0.3)=3.5%である。WACCは0.4×3.5%+0.6×10%=7.4%となるためウが正しい。アの6.0%は株主資本コストの加重分だけである。イの7.0%とエの8.0%は、負債の節税効果または負債・株主資本の構成比を式どおり反映していない。
→ この論点の要点解説「加重平均資本コスト(WACC)」
第2問 / 10 ・ 資本資産評価モデル(CAPM)
リスクフリーレートが1%、市場ポートフォリオの期待収益率が7%、ある企業のベータが1.5である。この企業のCAPMによる株主資本コストとして最も適切なものはどれか。
正解: ウ — 市場リスクプレミアムは7%-1%=6%である。CAPMにより株主資本コストは1%+1.5×6%=10%となるためウが正しい。アは市場ポートフォリオの期待収益率をそのまま用いている。イは1.5×6%だけでリスクフリーレートを加えておらず、エは1%+1.5×7%と誤って計算した値である。
→ この論点の要点解説「資本資産評価モデル(CAPM)」
第3問 / 10 ・ 安全余裕率と経営レバレッジ
ある企業の売上高は800万円、限界利益は320万円、固定費は240万円である。現在の費用構造が維持されるとき、安全余裕率と経営レバレッジ係数の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
正解: ウ — 限界利益率は320÷800=40%、損益分岐点売上高は240÷0.4=600万円である。安全余裕率は(800-600)÷800=25%、営業利益は80万円、DOLは320÷80=4となるためウが正しい。アとイは安全余裕率を過小に算定している。エは安全余裕率は合うが、DOLを5としている点が誤りである。
→ この論点の要点解説「安全余裕率と経営レバレッジ」
第4問 / 10 ・ キャッシュフロー計算書の構造
間接法による営業活動キャッシュフローの計算において、税金等調整前当期純利益に対する調整として最も適切なものはどれか。なお、ほかの条件は考慮しない。
正解: ウ — 棚卸資産の増加は、費用化されていない現金支出の増加を意味するため、営業CFの計算では利益から減算し、ウが正しい。アの減価償却費は非資金費用なので加算する。イの売上債権増加は未回収資金の増加なので減算し、エの仕入債務増加は支払いの留保なので加算する。
→ この論点の要点解説「キャッシュフロー計算書の構造」
第5問 / 10 ・ 収益性・安全性・効率性の経営分析指標
ある企業の売上高は1,200百万円、営業利益は60百万円、総資本の期首残高は450百万円、期末残高は550百万円である。総資本に期首期末平均を用いる場合、売上高営業利益率と総資本回転率の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
正解: イ — 売上高営業利益率は60÷1,200=5%である。平均総資本は(450+550)÷2=500百万円なので、総資本回転率は1,200÷500=2.4回となりイが正しい。アは利益率は合うが回転率が誤りである。ウは営業利益率を12%、エは20%としており、ともに60÷1,200を正しく計算していない。
→ この論点の要点解説「収益性・安全性・効率性の経営分析指標」
第6問 / 10 ・ 標準原価計算と差異分析
製品100個を生産した。製品1個当たりの標準材料消費量は2kg、材料の標準価格は500円/kgである。実際材料消費量は210kg、実際材料購入価格は480円/kgで、購入量はすべて消費した。材料価格差異と材料数量差異の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
正解: ア — 価格差異は実際消費量210kg×(標準500円-実際480円)=4,200円の有利差異である。標準消費量は100個×2kg=200kgなので、数量差異は500円×(200-210)=5,000円の不利差異となり、アが正しい。イは差異計算に用いる数量や価格が誤り、ウは有利・不利が逆、エは価格差異の算定が誤りである。
→ この論点の要点解説「標準原価計算と差異分析」
第7問 / 10 ・ 株価指標(EPS・PER・PBR)
当期純利益が120百万円、期中平均普通株式数が60万株、1株当たり純資産(BPS)が1,000円、株価が1,500円である。ほかに調整項目はないとき、EPS、PER、PBRの組み合わせとして最も適切なものはどれか。
正解: イ — 120百万円÷60万株=1株当たり200円なのでEPSは200円である。PERは1,500÷200=7.5倍、PBRは1,500÷1,000=1.5倍となりイが正しい。アは百万円と万株の単位換算を誤ってEPSを20円としている。ウはPERとPBRの分母が不適切で、エはEPSを一桁大きく計算している。
→ この論点の要点解説「株価指標(EPS・PER・PBR)」
第8問 / 10 ・ 簿記の基礎と仕訳
商品100万円を掛けで販売した。売上原価や消費税は考慮しない。この取引の仕訳として最も適切なものはどれか。
正解: ア — 掛けで販売したため、代金を後日受け取る権利である売掛金が増加し、収益である売上が発生する。資産の増加は借方、収益の発生は貸方なのでアが正しい。イの買掛金は仕入側の債務であり、ウは現金回収時の仕訳、エは借方と貸方が逆である。
→ この論点の要点解説「簿記の基礎と仕訳」
第9問 / 10 ・ 直接原価計算と全部原価計算
期首在庫がなく、当期の生産量が販売量を上回った。単位当たり固定製造原価が正で、他の条件が同じ場合、直接原価計算と全部原価計算の営業利益の関係として最も適切なものはどれか。
正解: ア — 生産量が販売量を上回ると期末在庫が増加する。全部原価計算では固定製造原価の一部が期末棚卸資産に含まれ、当期費用化されないため、直接原価計算より営業利益が大きくなる。イは在庫減少時に生じやすい関係であり、ウとエは固定製造原価の繰延べを考慮していない。
→ この論点の要点解説「直接原価計算と全部原価計算」
第10問 / 10 ・ 活動基準原価計算(ABC)
活動基準原価計算(ABC)に関する記述として最も適切なものはどれか。
正解: ア — ABCは活動を識別し、活動別のコストプールに集計した原価を、コストドライバーに基づいて製品などへ配賦する方法である。イは単純な一括配賦、ウは直接原価計算の説明に近く、エは減価償却に関する制度的処理でありABCの本質ではない。
→ この論点の要点解説「活動基準原価計算(ABC)」
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